2025.08.30

【準決勝】IPU・環太平洋大VS大阪体育大

IPU 4×-3 大阪体育(8回タイブレーク)

前年王者のIPUが粘りを見せ、1点を争うシーソーゲームを制した。

先発はIPUが3年生の佐藤美咲、大阪体育がここまで全試合に登板している柏崎咲和。ともに侍ジャパン女子日本代表に選出されており、ゲームメイク能力に優れた投手だ。

その佐藤を相手に大阪体育が先手を打つ。初回、先頭の畑中ゆりあが二塁手の失策で出塁し、2番の松永菜々夏が一塁線へ転がした打球はバントヒットに。すると、1死から主将の山本一花がセンター前に弾き返して1点を先制した。

5番の木村睦実も機に乗じ、フルスイングで右中間への適時二塁打を放ってリードを2点に広げた。

佐藤は2点を先制されながらも、低めにボールを集める落ち着いた投球ですぐに立て直す。3回には左翼手・千見寺真央のファインプレーや内野の堅実な守備にも助けられ、4イニング連続で三者凡退に抑えた。

一方の柏崎は初回を3人に斬る上々の立ち上がり。前日の登板と同じく、味方の守備を信頼して打たせて取るピッチングを繰り広げ、4回無失点で試合の主導権を握る。

IPU打線が柏崎をとらえたのは、クーリングタイム後の5回の攻撃。1死から2者連続で死球を受け、吉見心夏の安打で満塁に。すると、昨日からスタメンの座を掴んだ中村颯希が遊撃手の頭を越える2点適時打を放ち、試合は振り出しに戻った。

なおも1死一、三塁のチャンスは続いたが、柏崎が粘りの力投で3点目を許さない。

7回表には大阪体育の8番・小塩かこがファウルで粘って右安打。3イニングぶりにランナーを出し、試合を決めたいところだったが、IPU・佐藤が2死フルカウントの場面で外角いっぱいに投げ切り、見逃し三振に斬る。

裏の攻撃ではIPUが得点圏にランナーを進めたものの、得点を奪うことができず。大会規定により、無死一、二塁から開始のタイブレークに突入した。

大阪体育は2番からの好打順。先頭の松永菜々夏が転がした打球が内野安打となり、無死満塁の大チャンスを作る。しかし、続く後藤優華が併殺打に倒れ、最終的に1点止まりで攻撃を終えた。

対するIPUも2番の岡田梨花がバントヒットで無死満塁とし、千見寺の犠飛で手堅く1点を返した。続く打者はパワーのある丸山詩緒だったが、申告敬遠を告げられ一塁へ。

再び満塁となり、打席に立ったのは代打の武田涼子。センター方向へ上がった打球は少し浅かったものの、三塁ランナーの黒木菜都が全力疾走でスタートを切り、主将・生内アンジェリカ幸が待つホームへ帰還。劇的なサヨナラ勝利となった。

IPUの大会2連覇がかかった決勝戦は、大学野球の聖地・明治神宮野球場にて、9月14日(日)19時開始予定だ。

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